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2008年09月の一冊『 モモ』

2008.09.01

ゆとりとは何か、もう一度考えさせてくれる一冊

栄えある「今月の一冊」第一回です。
どれで行こうか、とても迷いましたが、私の小中学校時代を支えたこの一冊。
ミヒャエル・エンデの『モモ』をご紹介いたします。
どう支えたかと言うと、、、読書感想文で何回も賞をいただきました(笑)

『モモ』 ミヒャエル・エンデ / おすすめ学年 小学5年生~中学3年生

円形劇場の廃墟に住みついた、もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをした不思議な女の子モモ。モモには特技がありました。黙って話を聞くだけで、人々は心を開き、悩みが嘘のように消えていきます。

モモののまわりには、いつもたくさんの大人や子どもたちが集まっていました。 しかし「時間」を人間に節約させることにより、世界中の余分な「時間」を独占しようとする「灰色の男たち」が出現します。町中の人々はちょっとしたおしゃべりや、ゆとりのある時間を倹約し、次第に灰色の男たちに預けるようになってしまいます。

モモの周りは急に時間が早く流れ始め、あくせくした人々の姿が街には溢れかえります。 時間どろぼうである「灰色の男たち」と、みんなのゆとりを取り戻そうとするモモの対決が描かれています。

登場人物は誰もがきらめく素敵な個性を持っています。スリルあふれる展開を通して、「時間」に追われる現代社会への警鐘を鳴らし、また「ゆとり」とは何かについて考えさせてくれる作品です。学校に、塾に、習い事に、部活動に。日々を何かに追われて過ごしている皆さんに、ゆっくりと「時間」について考えるゆとりを与えてくれるでしょう。

読書感想文にもおすすめです。(言うのがちょっと遅い・・・)