横浜女子御三家の一角、フェリス女学院。「お嬢様」「自由」「面倒見が悪い」…フェリスのイメージとして上がってくることが多い言葉です。ある意味正しいですが、そのすべては「まことの自由」という理念に沿った形で実現されており、半ば学校の狙い通りと言えます。悪評とも言えるイメージを、スクールアイデンティティの柱に置けてしまうフェリスの魅力とは、どんなところにあるのでしょうか。レポートをご覧ください。
■フェリス女学院について
・1870年創立。日本で最初の女学校
・「For others」の校訓。「キリスト教信仰、学問の尊重、まことの自由の追求」
・子供たちに自由を授けることによって、自主性を育む
■フェリス女学院の教育の特色について
・キリスト教に基づく人格教育。真に豊かで価値有る人生を生きる土台を
・まことの自由の追求。細かな校則、服装規定はない
・学問の尊重。自主的、主体的に学ぶ姿勢
・LiberalArts教養主義。一人一人の個性を大切に
・文系・理系は分けない。高校2・3年生で幅広い選択科目を準備することで対応
■入試について
・特に変更はなし
・記憶力よりも理解力。独創的発想に優れた力。表現力
・面接は受験番号順に。受援番号1番と最後の人の終了時刻の差は70分程度
・着替え場所はない。服装はセーターやトレーナーで十分。着替える必要もない
■進路状況( )内は昨年度
・東大14(8) 一橋10(7) 京都5(2) 東工大2(8)
・早稲田92(55) 慶應58(46) 上智25(21)
・明治75(50) 青山20(23) 立教29(25) 中央36
(22) 法政22(9)
■雑感
・フェリスレベルになれば、自由を与えてしまって大丈夫
・小学校では「女王様」だった子も多い。それが集まった時に、どんな集団になるのか。束縛している場合ではない
・お嬢様学校と言われているが、お嬢様=おしとやかで上品、というわけではない。比較的恵まれた家庭で大事に育てられた子が多いとは思う
・「自由すぎる」ことはない。自由度は高いが、節度は守る。道を踏み外す人も0ではないが、それはもはや「個人の責任」というべきレベル。学校としては上手く運営している
・「まことの自由」を授けられるのは、質が高い生徒が集まっているからこそ。自由を与えても大丈夫な生徒を選ぶための入試であると言える。そして、それは入試問題にも反映されている
・学力が高く、勉強に前向きな子が多い。「勉強が嫌い」と言い切ってしまうような子は、環境としては辛いかも
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